[011]    気付かかなかった     tantan様  


いままで気付かなかった。
貴方が、頬をほんのり赤らめていることに。
マントが光を遮って、あなたの顔はシルエットしか分からなかった。
けど、今、気付きました。
薄暗い部屋で、私の上に覆い被さる貴方は、やはりシルエットしか見えないけど、
貴方が頬を紅潮させているのが分かりました。その息づかいで「見えました」。
なんとかわいらしい御方なのでしょう。


いままで気付かなかった。
君が、こんなにも熱いまなざしで私を見ているとは。
黄色い眼の中の赤い瞳は、いつもクールで。
けど、今、気付いたよ。
薄暗い部屋で、君に覆い被さり、じっと君の目を見つめたら、
君が私を見つめる瞳から、燃えるような熱さを感じたよ。
なんと愛おしいんだ、ガルル。


いままで気付かなかった。いま、気付いた。
こんなにそばにいて、こんなに心が満たされるような存在。
誰にも渡しはしない。

(完)




作者コメント
なんだか、二人で自己完結しちゃった感じですみません。
(夜中の)変な勢いでこんな作品になりました。
というか!終了間際の参加になってしまい申し訳ありません!
最後まで楽しみつつ、また応援させていただきます!

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